Fashion Tech GirlのParis (@Japanese_paris)です。
Social Goodとは、INVESTOPEDIAによると、
A good or service that benefits the largest number of people in the largest possible way.
“可能な限り多くの方法でできるだけ多くの人にベネフィットをもたらすモノやサービス”と定義されています。
■ファッションの限界
ファッションの世界で働くことは私の幼いころからの夢だったのだけど、どうも最近、小さな世界で人とお金と物がくるくると回っている現状に、物足りなさを感じるようになってしまったの。
マリオ・テスティーノが撮り下ろしたとか、ケイト・モスがトップレスで表紙を飾ったとか、ファッションの世界の「中」の人にとっては大事件なのだけれど、「外」の人にとっては全く関係ないのよね。
そんな悶々とした日々を送っていたある日、電通ソーシャル・デザイン・エンジン クリエーティブディレクター/コピーライターの並河進氏の「Communication Shift」という本の中に、ファッションが「外」の世界に影響を与えるためのヒントを見つたの!
■これからの広告の役割とファッションの関係
同書によると、お金とモノ・サービスの交換を促進することを目的にしていた今までの広告に対して、新しい広告の役割とは、「社会をより良くする!」という共通の目標を達成するために、モノ・サービス、お金はもちろん、アイディアや時間、知恵、さらには情熱やリーダシップなどを引きつけることだそう。
つまり、自分が持っている資産を提供し、それぞれの方法で社会をより良くするための活動に貢献することが出来る!ということなのです。知そして、ファッションもその例外ではありません。
■ファッションでsocial goodを実現する方法
- 行動そのものをファッショナブルに
- インフルエンサーが伝える、指針を示す
- 気分がアガるデザイン
- 不可能を可能にするウェアラブルデザイン
■ファッションが実現できるsocial good例
1. Watch Hunger Stop キャンペーン (MICHAEL KORS)
1L for 10Lキャンペーンは、商品を買うことでしか消費者は貢献できないけど、Watch Hunger Stopキャンペーンでは、例え対象商品を買えなくても(お値段的にも全ての人が気軽に買えるものではないよね)、一般の消費者レベルで社会問題への意識を高めるという点において貢献することができるのです。
また、どうしても「まじめ」で「堅苦しく」、近寄りがたい社会問題への取り組みを、参加をすることをファッショナブルでクールなものにできるのは、ファッションこそが成せる業だと思うの!
2. 福祉 x FASHIONを実現、最高にファッショナブルな車いす「Taurs」と世界一ファッショナブルな義肢
《概要》
・ヤマハ発動機とSOMARTAのデザイナー廣川玉枝氏のコラボレーションによる、電動アシストの車いす「Taurs(タウラス)」を制作。
・着用者のアイデンティティを表現する義肢を作る「The Alternative Limb Project」
最近、祖父母も介護が必要な年齢となり両親が苦労している姿を目の当たりにしている私にとっては、正面から向き合わなければならないと分かってはいつつも、目をつぶりたい問題の一つだったりする。
会場には、言うまでもなくこのイベントの為に最先端たの福祉機器が集められていたのだけど、Taursはとりわけ異色を放っていました。
人間の体の形に沿った美しい曲線美に、SOMARTAのskinシリーズのボディースーツを思わせる繊細なパターンのエンボス加工がされた座席。シルバーや黒などいかにも工業製品らしい色合いの器具が並ぶなか、乳白色と淡いメタリックベースのボディーのタウラスはひときわ目立っていました。
stereo leg, created by Sophie de Oliveira
また、身体を失ってしまった悲しみは癒えることはないかもしれないけれども、義肢であることを個性として受け入れ、また自己表現の方法としてポジティブに現実と向き合う手助けをファッションができたら素敵だと思っています。
3.不可能を可能にするウエアラブルデバイス
Fashion Techの分野で最もホットなトピックは、なんといってもウエアラブルデバイス。今世界を沸かしているウェアラブルデバイスのタイプを一言で表現するなら、「身につけられるパソコン」。運動量や心拍数など自分の活動のログが取れたり、メールを着信したら教えてくれるなど、もちろんあれば便利な機能であるけど、誰かの生活を劇的に改善する様な革命でははいと思っています。
正直私は、この様なウエアラブルデバイスにはそれほど興味はなく、不可能を可能にし、より良い世界を作るために、大きな変化を起こすことができるウエアラブルデバイスにはより大きな可能性を見出しています。
Murr-Maは世界初の水陸両用の義足で、陸から水中へシームレスに移動をすることを可能にした。さらに、世界一早く泳ぐと言われるseilfish (バショウカジキ)のヒレのデザインを取り入れ、健常者以上の水中パフォーマンスを実現させた。まさに、不可能を可能にしたウエアラブルデバイスだ。
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